4月15日(木) 福島原発汚染水を海に流すなら東京湾に流してみろ!

現地の人との約束を今頃になってホゴにするとはいかにも菅政権のやりそうなことです。もしトリチュウムの安全性を言うなら東京湾に流してみろと言いたい。友人から下記のメール、是非広げてください。

「ご承知のように、菅政権は昨日(13日)の関係閣僚会議において、汚染水を福島沖に海洋放出することを決定しました。汚染水から放射性物質を除去する処理をしてもトリチウムは取り除けないのですが、政府はトリチウム濃度を法定基準の40分の1、WHOが示す飲料水基準の7分の1にまで薄めて放出するから、きわめて安全なものであると説明しています。しかしこの決定は,2015年に東電と福島漁連が交した「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」という約束を踏みにじるものです。福島の漁業関係者にとっては、3・11から10年をかけて試験操業を繰り返し、この度安全が確保されたということで、いよいよ本格操業への移行が始まったばかりのところです。ここで福島沖に今後30年以上にわたって汚染水が放出され続けるならば、風評被害が広まって福島の漁業は壊滅的な打撃を受けることになります。

 政権側の思惑は、問題のすべてを福島の枠内に閉じ込め、もっぱら風評対策に焦点を絞って処理することにあります。そして現に福島県内の漁業関係者以外の人たちからは、福島の復興を急ぐためには漁業者は海洋放出を受け入れるべきではないか、といった声も強まっています。福島の内部で分断が生まれようとしています。つまり政権側は、世界標準より安全な処理水を福島沖の海洋に放出することが最も現実的な道であって、それに反対するのは福島漁民のエゴであり福島の復興を妨げるものであるといった世論を作り出そうとしているのです。これは、甚大な被害を受けてきた福島の漁民に、さらなる犠牲を強いるもので許すことはできません。

 ところで、今回の方針決定を改めて見直してみますと、大きな矛盾を孕んでいることに気づかされます。つまり、福島の漁業関係者や世論を説得するためには「飲んでも健康に影響がない」と、ひたすら安全・安心を強調せざるを得ないのですが、そうであれば、放出対象を福島沖に限定する必要は全くないのであって、全国どこの海域でも放出可能なはず、ということになります。そして何より、フクシマ原発の最大の恩恵を受けてきたのが東京であり首都圏であった以上、その「処理」についてこの地域が責任を引き受けるのは当然のことではないでしょうか。とすれば、福島沖ではなく東京湾への放出という選択肢を具体的に検討すべきと考えます。おそらく政府は、東京湾であれば処理水が滞留する恐れがあるとか人口密集地であるなどと反論するかも知れませんが、そうであれば、やはり政府自らが何らかの危険性を認識している、ということになります。ちなみに、大阪の吉村知事は大阪湾への放出を検討してもよいと述べていますが、大阪への輸送にかかるコストの問題がありますし、彼一流のパフォーマンスと言うべきでしょう。

 たしかに専門家からは、いかに希釈してもトリチウムを海に流すことは問題外との主張もあります。原則的には「汚染水を海に流すな」ということでしょう。しかし政権側が、海洋放出についてはIAEAの“お墨付き”もあり世界各国で行われているとして世論の動員をはかっている以上、そうであれば、なぜ東京湾に放出できないのかという切り返しが、きわめて重要と思われます。なぜ福島に押しつけるのか、安心で安全ならばなぜ東京湾ではだめなのかという選択肢を突きつけていくことは、問題のありかを浮き彫りにするものと考えます。

以上のように見てきますと、広く世論に訴える場合によく使われておりますハッシュタグを活用するとしますと(私にはよく分からないのですが)、そこに載せるスローガンとしては、次のようなものが考えられると思います。

< # 「フクシマ汚染水、安全なら東京湾に流せ!」 >

市民スポーツ&文化研究所

主に市民のスポーツ・文化活動からオリンピックまで、あらゆるスポーツ・文化(教育)に関する評論・講演・出版・企画・調査研究・振興支援活動を行っています。代表:森川貞夫(スポーツ社会学・スポーツ法学・社会教育・生涯学習専攻)